ブラック研究室での生活を赤裸々に書く 1年目後期編

理系修士時代にブラック研究室にいた時の話をします 1年目後期編

私が修士時代にブラック研究室に所属していたときの内容を書いていきます。

今回は修士1年の後期について書いていきますが、修士1年前期の記事はこちらから見れます。

前期の段階で研究室に拘束される時間が長い事や報告会の雰囲気が悪すぎてノイローゼ気味になっていましたが、研究室に新人が来ることで少し雰囲気が緩和されました。

しかし、教授がフラストレーションを貯めてしまい、この修士1年の後期のときに研究室内で色々と問題が発生します。

そんな1年後期のときの研究室について書いていきましょう。

修士1年後期の生活 実験が生活の中心になる

まず修士1年後期になって大きく変わった事の1つが、授業からの完全開放です。

実は修士課程でも授業は若干取る必要があります。定量的に話すと卒業までに必要な単位数は20で、研究室の実験をするだけで2年間で12単位を貰えます。

そのため残りの8単位を授業で取るのですが、これは週4コマです。ほぼ無いと言っても過言ではありません。

ただ、これらを前期で全て取っておいたので実は前期はそこそこ研究室から解放される時間もあったのです。

一方で後期になるとこの授業は全てなくなるので実験にフルコミットできます。

そして、修士1年の後期だとまだ自分ひとりで全ての実験を計画・実行できないので教授から指示された実験を奴隷のごとく1日中実施することになります。

これが本当にきつかった・・・。

教授が「これとこのパラメータで実験しといて」と軽い口調で言ってくるのですが、あきらかにすぐには終わらない量なんです。

ただ暗黙の了解で言われた事は即日やることになっていたので言われた実験が終わるまで帰ることはできません。

大体実験が終わるのは21時ごろになります。さらに次の日にはレポートにして報告する必要があるのでそこから1時間後の22時ごろに帰る条件が整うことになります。

ただ22時くらいに帰れるかどうかは日によります。

何故かと言うと我々の研究室ではルールとして教授より先に帰る事は禁止されています。もし教授より先に帰るならまだ部屋にいる風の工作をしてから忍び足で逃げる必要があります。

ラッキーなことに私の研究室からキャンパスの駐車場が見えたので、教授の車がまだあるかを確認して無かったら帰れるという判断が簡単にできました。

これが修士1年の前期までは授業があったので授業後に研究室に戻らずそのまま帰るという逃げ方ができたんですよね。

当然PCをつけっぱにすることでまだ研究室にいるという偽装は欠かせません。SDGsなどと世間で言われていますが世界救う前に自分を救わないといけないから仕方ありません。

12月から解禁された就活と研究の両立(ムリゲー)

そんなこんなで12月に入ると非常に大きな転機が来ます。

それが就職活動の解禁です。私の時は12月に就活解禁、4月から面接解禁という日程でした。

さらに12月になると3月卒業勢の追い込みの時期になります。このあたりから卒業予定の学生も教授も焦りだします。

こういったこみいった状況でトラブルが起きないはずはありません。

まず我々修士1年勢は研究室を休んで説明会などに参加しないといけません。私は就活で優位に立つために修士課程に進学したので就活には並々ならぬやる気をもっていました。

しかし、教授は就活をする必要がないと言う持論を持っていました。大体要約するとこんな感じです。

  • 就活なんてしなくていい!良い研究をしていたら企業から勝手にオファーが来る!
  • 学生の本分は勉強で就活じゃない!良い研究をして学会発表していれば就活している事になる!
  • 昔実験に没頭して就活をしていた学生がいたが、卒業間近になって少し就活したら大企業に入れたんだ!

しかしこれは教授の勘違いなんですよね・・・。私が所属していた研究室が国内でも有数のトップ研究室なら、研究していたらそれだけでオファーが来る可能性もありますが残念ながら並程度の研究室でした。

企業の面接官も有名な研究室は知っている事が多いですが、今の日本企業で大学の研究室にアプローチをしかけるほど基礎研究に力を入れている会社なんてほぼないと思いますよ。

まず試験官の視野に入らないんだから頑張って研究しても無駄です。皆さんは研究よりも就活に力を入れる事を強くオススメしますよ。

後悔したくなければですけどね。ちなみに私の友人でこの言葉を真に受けて地獄を見た人がいたのでそれを書いた記事をこちらのリンクに貼っておきますね。

まぁちょっと話が脱線しましたが、修士1年は就活が始まって会社説明会などで研究活動の進捗が遅れる事になります。

教授は毎年のことなので私が就活をしまくってる事に一瞬で気付きました。

そして私を含む就活生全員にGPS機能付の端末を携帯する事を義務付けました。後から知りましたが毎年の恒例行事らしいです。

これは本当に困りましたね。馬鹿正直に持ち歩いたらすぐに位置がばれてしまいますから工夫しないと会社説明会に参加できません。

ただ当然抜け道がありまして、キャンパス内にある実験棟にGPSを置いてきちゃえばいいんです。

まぁずっと同じ位置に何時間もいると感付かれる可能性があったので研究室にいる就活生同士で結託してGPSを動かすように協力していましたね。

あの時の僕らは誰よりも互いのことを信用していましたし、裏切る可能性は0でした。だって裏切ったら自分もやばいことになりますからね。

この時に人間は利害関係の一致でのみ真に協力関係を築けることを学びました。信頼関係程度ではあの関係性は構築できそうにないですよ。

そうして私の修士1年の下期は激動のように過ぎていきました。

3月末くらいに教授から見限られかける

正直私が修士課程に進学したのは就職活動で理系修士は売り手市場だからでした。

そのため研究よりも圧倒的に就活に力を入れており、毎週の研究報告会では内容がハムよりも薄いレポートを提出していました。

それでも大変したけどね・・・。しかし教授がそんな事を許す訳がありません。

研究報告会では、基本的に博士課程の学生が泣き出すまで教授がブチ切れるのが日常でしたが、私もめちゃくちゃ詰められるようになりました。

  • お前何しに修士に来たんだよ!
  • なんでこの程度のアウトプットで寝られるんだよ!
  • レポートの質が低すぎるよ。学部からやり直した方がいいよ

まぁ色々と言われましたがこんな感じでしたね。ひどい時は30分~1時間ほど怒鳴られて泣いたりしました。

まぁ私が悪いんですけどね。就活にばかり力を入れていたらそりゃキレますわ。

しかし私も4月から面接が始まるのでむしろ就活にかかる時間が多くなる事が予想できました。

そのため毎週鬱みたいな状態で報告会を迎えてましたね。とにかく論文を読んで毎週レポートを書いては怒鳴られる生活を送っていました。

あの時が人生で一番辛かったかもなぁ・・・。

ただ、悪いのは私です。修士まで来て就活優先にするのはおかしいんですよ。ただ就活は絶対に譲れませんでした。

そんな精神状態でたまに立っていられないくらいの眩暈が襲ってきたりもしましたがなんとか乗り越えて修士2年になっていきます。

ちなみに研究室で貰える単位の成績はめちゃくちゃ低かったです。私の大学では100点満点で小数点第一位まで成績が出るんですが68.6点とかだったような・・・。

ぶっちゃけめちゃくちゃ低かったですがまぁ就活には影響出ませんでした。

修士1年後期の話はここまでになります。修士2年前期編はこちらのリンクから飛べますので是非読んで欲しいです。

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