Javascriptでの開発における日本語技術文書の不足問題
State of Javascript2020から見るWEBアプリ技術動向
最近WEBエンジニアとして活動していますがまだまだ新米なので毎日が勉強です。そのため頻繁にGoogle検索によってReactやNext.jsについて調べるのですが明らかに日本語の技術文書が不足していることを感じます。一方で英語で検索をかけると山のように検索結果がヒットするのです。
これはWEB関係の技術において日本が遅れを取ってしまっていることを如実に表していると思います。当然日本人も英語で調べているので一概に日本全体が遅れているとは言えませんが客観的な情報を見ることは重要でしょう。
日本全体のIT技術向上を図るという夢を持つ私にとっては死活問題ですのでState of Javascript2020のサイトから客観的に日本の現状を見てみたいと思います。
Javascriptについて検索するときの言語
まずはJavascriptの技術内容について検索するときに使用される言語を調べていきます。ここでいう言語とは「英語」や「日本語」など、我々が普段口にする言語で「プログラミング言語」ではありません。
検索時使用率の言語順は以下の通りでした。
英語が全体の80%を超えて圧倒的なシェアを誇っていることが分かります。2位はスペイン語ですね、少し意外です。こう見るとヨーロッパ圏の言語もそれなりにあって、ヨーロッパの人は英語を話せる人も多いので実はWEB開発はヨーロッパが主流なんですかね。
ちなみにわれらがJapaneseもギリギリ入っていますね。Chineseも入っていますが中国の場合はGoogle検索をあまり使わないのでもしかしたらもっと使用率が高いかも知れません。人口の割合でみて中国語の使用率が少し低すぎる気もします。
まぁどちらにしても日本語のシェアは低すぎますね。これだけで日本が劣っているとは言えませんがIT技術を抑えることは今後のビジネスにおいて非常に重要となるでしょう。このパーセンテージを少しは上げていければなと思います。
Javascriptのフレームワーク使用率
Javascriptにはいろいろなフレームワークが存在し、それぞれ特徴があります。最近WEBエンジニア界隈でJavascriptをそのまま使ってWEBアプリの開発をするのは珍しいようで、何かしらのフレームワークを使うのが主流のようです。
これは日本の現状を図る指標としてはあまり直接的ではないのですが、世界的に使われているフレームワークと日本ではやっているフレームワークに乖離があるとガラケーのようなガラパゴス化が進んでしまいます。
この結果は世界全体の方で、「使用しているフレームワーク」の比率です。全体で明らかに100%を超えていますがこれはアンケートの回答者の多くが複数のフレームワークを使っているという事を表しています。
それを踏まえても圧倒的にReactが使われていますね。私もReactを使って開発をしていますが、Reactが世界のスタンダードになっているようです。一方で日本ではVue.jsの方がReactよりも使われているらしいです。
Vue.jsの方が学習コストが低く、簡単にアプリを実装できるようです。これだけ聞くとVue.jsの方が優れているように聞こえますがReactにもメリットが多く非常に使われていることが分かりました。
バックエンド側の言語使用比率
Javascriptを使う場合、サーバ側の処理でデータベースなどと接続することが必須になりつつあります。そのためバックエンド側もちゃんと勉強しないといけません。私はフロント側をReact、バックエンド側をNext.jsを使っていますがこのバックエンド側のランキングも調べてみます。
はい、Express一強ですね。ちなみにこれも「使用しているフレームワーク」の比率です。Expressは私も使っていますが本当に使いやすく学習コストが低いため流行るのは分かります。しかしここまで差が出るとは・・・私の会社ではなぜかExpressを使うのは良くないという風潮がありますので少し不安になりますね。
Expressは結構セキュリティ面をエンジニアがちゃんと考慮しないと脆弱性が埋め込まれたWEBアプリになってしまうリスクが出やすいと言われていますが、そういったデメリットを考慮してもやはり学習コストの低さは魅力なんでしょうね。
まとめ
今回Javascriptの技術動向を調べましたが、以下の内容が分かりました。
- javascriptの日本語資料は著しく少なく、日本語で検索をかける者は非常に少ない
- 世界的に使用されているフロント側のフレームワークはReact、日本だとVue.jsが人気
- バックエンドのフレームワークは圧倒的にExpressがシェアトップ
全体を通して日本のWEB関係のシェアは低めで、少し世界の標準と離れているように感じました。しかしWEB分野は市場として大きく、私のような個人開発者が参入しやすい分野だと思うのでもっと日本語での技術資料を充実させ、世界での日本の存在感を増して日本に利益をもたらせるようになりたいと思います。
私の記事では少しですがNode.jsを使ったJavascriptの記事なども掲載しているので是非見て行ってください。